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今更聞けない!WordPressとは?メリット・デメリットや必要経費などを徹底解説!

今回は「WordPressという名前は聞いたことがあるけど、本当は何ができるの? 」「そもそもWordPressってなんだろう?」といったお悩みを抱えてる方へ向けた記事となっております。

本記事では、世界シェアNo.1のCMSであるWordPressの基本概要から、多彩な活用方法、メリット・デメリット、そしてかかる費用までを分かりやすく解説します。

初めての方も安心して参考にできる記事を目指しておりますので、最後までご覧ください。

WordPress(ワードプレス)とは

WordPressはオープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)です。

ブログはもちろん、コーポレートサイトやECサイトまで、豊富なテーマとプラグインを活用して専門知識がなくても手軽に構築できます。 2003年の誕生以来、使いやすさと拡張性の高さが評価され、急速にシェアを拡大。

本節では、そんなWordPressについて概要をご紹介しましょう。

世界で最も使われるCMSのこと

WordPressは、世界中で最も利用されているコンテンツ管理システム(CMS)であり、2025年時点で全ウェブサイトの約40~43%がWordPressで構築されていると言われています。

この圧倒的なシェアは、個人ブログから大手企業の公式サイト、ECサイトまで、多彩な用途に対応可能であることを示しています。あのホワイトハウスの公式WebサイトでさえWordPressで構築されているのです。

WordPressは、いわゆるオープンソースとして提供され、世界中の開発者やデザイナーが参加する活発なコミュニティによって定期的なアップデートやセキュリティパッチが行われています。これにより、常に最新の技術やセキュリティ対策が取り入れられ、信頼性の高いプラットフォームとして評価されています。

さらに、WordPressは多言語対応や豊富なテーマ・プラグインが揃っており、専門知識がなくても柔軟かつ効率的にサイト運営が行えます。

WordPressが使われる理由

WordPressが使われる理由は大きく3つあります。

まず、インストールから初期設定までが非常にシンプルで、専門知識がなくても短時間でサイトを立ち上げられる“簡単さ”です。

次に、テーマやプラグインで機能を拡張できるため、コーディング不要で構築の手間が大幅に省けます。

さらに、管理画面は直感的に操作できるUIを採用しており、ダッシュボードや投稿UIは洗練されて、業務効率を向上させる工夫が随所に盛り込まれています。

こういった「誰もが扱いやすいアクセシビリティ要素」がWordPressの人気さを支えているのでしょう。

WordPressのできること

そんな誰もが使うWordPressですが、用途に合わせて自由自在にサイトを構築できます。

できることが非常に多くあるため、初めての方はどこから手をつければいいかわからないこともあるかと思います。

そこで、本節では代表的な活用例を詳しく見ていきましょう。

コーポレートサイトの運営

企業にとってコーポレートサイトはブランドイメージを伝える重要な窓口。 WordPressを利用すれば、豊富なテーマをベースにロゴやカラースキーム、レイアウトを自由にカスタマイズし、魅力を直感的に表現できます。

ニュースやプレスリリース、採用情報などのいわゆる「ブログ機能」も管理画面から簡単に行える点が非常に魅力的です。

プラグイン(拡張機能、ライブラリ)を活用すると、お問い合わせフォームやSNS連携、SSL設定なども手軽に追加でき、集客強化を施すことも可能です。

また、ユーザー権限を細かく設定できるので、社内チームでの運営・承認フローをスムーズに構築できるのも大きなメリットと言えます。

データベース型サイトの運営

データベース型サイトとは、SUUMOやホットペッパーのように「地域」「カテゴリ」「詳細情報」といった階層構造の群を登録し、ユーザーが絞り込みや検索を通じて情報を取得できる仕組みを指します。

WordPressでは、カスタム投稿タイプやカスタムフィールド、タクソノミー(データの関連付けラベル)を活用することで、データ構造を自由自在に設計可能ですので、こういったデータを関連づけて管理するようなサイトの運営も可能になります。

データベース型サイトの例

  • SUUMO…物件情報サイト
  • ホットペーパー…飲食、サロン情報サイト
  • みんなの介護…介護施設情報サイト
  • リクルートエージェント…求人情報サイト

SEO対策を意識したサイト制作

SEO対策は、ひとえに「この作業こそがSEO対策だ」といったものではありませんが、少なくとも“記事制作”・“適切なページ関係”・“データ分析による内部情報管理”など、サイトの運営に関する工程が関わる分野です。

これを意識したWordPressのサイト制作では、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • テーマ:軽量かつSEO対策に最適な構造化されたもの
  • パーマリンク設定:検索エンジンに認識されやすい構造にする
  • メタタグ調整:タイトル・ディスクリプションを最適化
  • スキーママークアップ:構造化データを実装
  • XMLサイトマップ:Google Search Consoleへ自動送信する設定のようなもの

こういったさまざまなサイト管理においても、WordPressは非常に洗練された操作感、データ処理の容易さでパフォーマンスを発揮してくれます。

以上のように、WordPressは多くのサイト運営ニーズにおいて過不足のない要素を兼ね備えているのです。

WordPressを使うメリット・デメリット

WordPressができることもご理解いただいたところで、今度はその使用に係るメリット・デメリットについても解説していきたいかと思います。

WordPressは豊富なテーマやプラグインで柔軟なカスタマイズが可能な一方、設定や保守の手間、セキュリティ対策の必要性、初期費用やプラグイン選定時の注意点など、導入前に押さえておきたいポイントがいくつかあります。

WordPressを使うメリット

WordPressメリットには、以下の点が挙げられます。

  • オープンソースであり無料
  • テーマやプラグインが数万種類以上あり、目的に合わせて柔軟な対応が可能
  • SEO最適化に役立つプラグインが豊富
  • 管理画面が直感的操作可能
  • レスポンシブ対応済みテーマが多い
  • 大規模サイト構築も可能
  • セキュリティ対策手法も充実

通常、スクラッチでサイトを開発しようとすると、それだけで「デザイン費用」「情報設計」「管理画面実装」など事前要件の多さにコストがかかってしまいます。

その点、WordPressはある程度のラインまでは既出のソースを使うことでサイト運用初期にかかるコスト(広義)を抑えることが可能となります。

WordPressを使うデメリット

メリットの多いWordPressですが、もちろんデメリットも存在します。

WordPressは手軽に始められますが、テーマやプラグインのカスタマイズにはPHPの知識が不可欠です。テンプレートタグの編集や独自関数の追加、フックの利用などプログラミング要素が多岐にわたります。

コードの文法エラーが起こるとサイト全体が表示不良に陥るリスクもあるため、この点はプログラミング初心者がとっつきにくい点と言えます。同様に、CSSのコーディングスキルがないとデザインの自由度が大きく制限されるのも難点です。

さらに、WordPressはしばしばそのセキュリティ脆弱性が指摘されることがあります。これについては前回の記事で解説しているので、ご興味のある方はそちらをご覧ください。

参考: 【2025年最新】WordPressセキュリティに使えるプラグイン10選!WPの脆弱性も解説

WordPressの簡単な始め方5ステップ

ここからは、WordPressを始めたいけど手順が分からない人向けに、サーバー申込から記事公開までを5ステップで解説します。

専門知識が必要な箇所は極力避け、各段階のポイントや注意点もしっかりフォローしていますので、最後までご覧ください。

ステップ1: サーバーを申し込む

まずは、レンタルサーバーの契約を行います。

人気のレンタルサーバーにはエックスサーバー、さくらのレンタルサーバーなどがあります。本来、月額料金、ディスク容量、転送量目安、無料SSL対応の有無を比較し、予算や想定アクセス数に合わせて決めることが大事ですが、初期は最安のプランを申し込んで検証するのがいいでしょう。

申し込み手順は、

  1. プラン選択
  2. 会員情報登録
  3. 支払い方法設定(クレジットカードなど)
  4. 申し込み完了

この簡単ステップで可能です。

ステップ2: ドメインを登録する

次に、サイトの“住所”にあたるドメインを取得し、サーバーへ紐づける作業を行います。

ドメインとは、例えば「”leograph.co.jp”」のようなURLのユニークなユニークな文字列部分のことです。

まず、お名前.comやムームードメインなどのドメイン登録サービスで希望のドメインを検索し、利用可能か確認しましょう。

取得したい拡張子(.com, .net, .jpなど)を選び、所有者情報や契約期間、自動更新・WHOIS公開代行などのオプションを設定したうえで決済を行います。

ドメイン取得後は、サーバーのコントロールパネルにログインし、ネームサーバー(DNS)情報をドメイン側に設定することで、サーバーとの紐付けが完了します。

この紐付け設定方法は、ご契約のDNS設定方法を解説しているページがあるかと思いますので、適宜そちらをご覧ください。

ステップ3: WordPressをインストールする

サーバーとドメインを契約したら、次はレンタルサーバーのコントロールパネルにログインし、「WordPress簡単インストール」や「簡単セットアップ」といった機能を利用します。

対象ドメインを選択し、インストール先のディレクトリ(フォルダのこと)を指定。管理者ユーザー名、パスワード、メールアドレスなどの基本情報を入力したら、指定のインストールボタンをクリックするだけです。

本の数秒~数分で自動的にデータベースが作成され、WordPress本体ファイルがサーバーに配置されます。

インストール完了後は、契約サーバー画面上にて発行される管理画面URL(例:domain.com/wp-admin/)からログインして初期設定へ進みましょう。

ステップ4: 初期設定を行う

WordPressインストール完了後は、ダッシュボードの「設定」メニューから各種項目を整えましょう。

画面左側にある「設定」からアクセスし、サイトタイトルやキャッチフレーズ、WordPressアドレス(URL)、サイトアドレスを確認します。

そして、SSL通信設定(https://~から始まるURL疎通を可能にすること)が済んでいれば、サイトURL設定の箇所を変更し、サイトのアイコンやバナー画像をアップロードすれば初期設定は完了です。

ステップ5: ページ登録を行う

サイトには「会社概要ページ」「サービスページ」「お問い合わせページ」など、各種ページがあるかと思います。

WordPressは、自身でルーティング設定を行わなくても、管理画面から登録するページを自動で表示、URLも自動で設定される用になっています。そのため、前述のサイトに必要なページは「固定ページ」という項目から登録することができます。

まずダッシュボードの「固定ページ」→「新規追加」から適宜必要なページのタイトルや本文、アイキャッチ画像を設定し、「公開」をクリックして表示させましょう。

親ページやテンプレート指定を使えば、階層構造やデザインを整理できます。(例: leograph.co.jp/leograph-media-forum/page-title/)

WordPressにかかる料金・経費とは

最後に、WordPressにかかる費用・経費について解説していきます。

どんなに便利で安価で済むものだとしても、かかる費用について把握しておかないとなりません。

WordPress本体は無料

まず、WordPress本体は無料です。公式サイト(WordPress.org)から無料ダウンロードできるオープンソースCMSだからです。

ソフトウェア自体にライセンス料や利用料金は一切かからず、ユーザー登録や購入手続きも不要です。内部のソースコードの改変・再配布も料金を支払わずに自由に行えます。

さらに、バージョンアップも無償で継続的に行われており、世界中の開発者コミュニティのボランティアによって成り立っています。

サーバー・ドメイン費用

継続的に費用が発生するとすれば、それはサーバー・ドメイン費用です。

とはいえ、多くのレンタルサーバーは月額500~2,000円程以上から利用でき、性能や転送量によってプランを選択可能ですので、そこまでランニングコストを圧迫しません。

しかし、低価格プランでもWordPressの運用は問題ありませんが、アクセス増加を見越すなら余裕あるスペックを検討しましょう。

ドメインは、.comや.netなどの一般的なものが年間1,000~1,500円前後が相場。

テーマ・プラグイン費用(一部)

WordPressのページを自身のPHP, HTML/CSSコーディングで賄う場合は別として、有料テーマを購入して再利用する場合には当然購入費用が必要となります。

有料テーマは、初期費用が約5,000~15,000円ほどで、人気の「Lightning」「SANGO」「JIN」などは1万円前後で販売され、購入後は追加料金なしでずっと使えます。

プラグインは基本無料でも多機能である場合がほとんどですが、より高度なSEO対策やフォーム機能を求めるなら有料版が必要となります。

テーマ・プラグイン費用を抑えたい場合は、長期利用を視野に入れた買い切りテーマや、無料版からスタートして必要に応じてアップグレードする方法がおすすめです。事前に公式サイトの料金プランを確認して、年間トータルコストを把握しておきましょう。

まとめ

WordPressは世界で最も使われるCMSで、コーポレートサイトからブログまで幅広く対応可能です。

その便利さの裏にはさまざまなサービサーの協力や、エンジニアコミュニティの活発なアクションがあります。

当然メリットやデメリットも混在するため、導入の前に確認しておくことが賢明でしょう。

この記事の著者

児玉慶一(ケーイチ)

児玉慶一

執行役員/ AI・ITエンジニア

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愛称: ケーイチ
1999年2月生まれ。大学へ現役進学後数ヶ月で通信キャリアの営業代理店を経験。営業商材をもとに100名規模の学生団体を構築。個人事業主として2018年〜2020年2月まで活動したのち、2020年4月に広告営業事業を営む株式会社TOYを創業。同時期にITの可能性を感じプログラミングを始め、現在はITエンジニアとして活動中。2021年にLeograph株式会社に参画し、AI研究開発やWebアプリ開発などを手掛ける。 「Don't repeat yourself(重複作業をなくそう)」「Garbage in, Garbage out(無意味なデータは、無意味な結果をもたらす)」をモットーにエンジニア業務をこなす。
【得意領域】
業務効率化AIモデル開発
事業課題、戦略工程からシステム開発
Webマーケティング戦略からSaaS開発